カタリン・カタリンK点眼液(ピレノキシン)の効果と副作用

点眼液

カタリン点眼液(一般名:ピレノキシン)は1958年から発売されている点眼液です。1987年にはカタリンK点眼液も発売されました。

カタリンとカタリンKは成分は全く同じお薬で、その違いは「カタリン錠」を溶解液に溶かして点眼液を作るか、「カタリン顆粒」を溶解液に溶かして点眼液を作るかという点だけです。

カタリンは、その主成分であるピレノキシンが白内障の進行を予防するはたらきを持ち、初期の白内障に対して、増悪予防のために用いられます。

カタリン・カタリンK点眼液はどのような特徴のあるお薬で、どのような患者さんに使うお薬なのでしょうか。

カタリン点眼液の効果や副作用・特徴などを紹介していきたいと思います。

 

1.カタリン・カタリンK点眼液の特徴

まずはカタリン点眼液の特徴を紹介します。

カタリン点眼液は、白内障の予防効果を持つ点眼液になります。

同じ成分を持つ点眼液としては「カリーユニ点眼液(一般名:ピレノキシン)」があります。カリーユニはそのまま点眼液として使えますが、カタリンは自分でカタリン錠・カタリン顆粒を溶解液に溶かして点眼液を作らないといけないため、やや手間がかかるのがデメリットになります。

カタリンの白内障予防効果は穏やかであり、白内障は初期の段階に対して用いられ、あくまでも「これ以上進行するのを予防する」のが目的で、白内障を治す力はありません。

しかしその分副作用も少なく、安全性は高いお薬となっています

以上からカタリン・カタリンK点眼液の特徴として次のような点が挙げられます。

【カタリン・カタリンK点眼液の特徴】

・効果は弱めで穏やかに効く
・白内障の進行を予防する効果を持つ
・副作用は少なく、安全性は高い
・自分で点眼液を作る手間がかかり、やや面倒

 

2.カタリン・カタリンK点眼液はどんな疾患に用いるのか

カタリン・カタリンK点眼液はどのような疾患に用いられるのでしょうか。添付文書には、次のように記載されています。

【効能又は効果】

初期老人性白内障

先ほども説明したように、カタリンは「白内障の予防」のはたらきを持ったお薬です。

注意点として、あくまでも進行の予防であって、白濁した状態を透明に戻すという作用はありません。あくまでも「今より悪くならないようにする」お薬になります。

 

3.カタリン・カタリンK点眼液にはどのような作用があるのか

カタリン・カタリンK点眼液はどのような機序で白内障の予防をしているのでしょうか。

白内障というのは、眼の水晶体と呼ばれる部位が白濁してしまう疾患です。

その原因として最も多いのは加齢ですが、糖尿病やお薬(ステロイドなど)の副作用なども原因となることもあります。

なぜ水晶体が白濁してしまうのかというと、一説として水晶体にある水溶性タンパク質がキノイド物質によって不溶性タンパク質に変性することが原因だという考えがあり、これを「キノイド学説」と呼びます。

カタリンの主成分であるピレノキシンは、キノイドという物質のはたらきをブロックする作用を持ちます。

キノイド学説にのっとって考えれば、キノイド物質の作用をブロックすれば水晶体のタンパク質の変性を防げるため、白内障の予防になるはずです。

この考えから生まれたのがカタリンです。

ちなみにカタリンのような白内障に対する点眼液は、あくまで白内障の進行を予防しているに過ぎず、発症してしまった白内障を治す力はありません。白濁してしまった水晶体は、現状の医学では元に戻す事は出来ず、手術にて白濁部を除去し、眼内レンズを入れる方法が根本の治療になります。

 

4.カタリン・カタリンK点眼液の副作用

カタリン点眼液にはどんな副作用があるのでしょうか。

カタリンの主成分であるピレノキシンは、安全性が非常に高い物質です。そのためカタリンを点眼することで大きな副作用が生じることはほとんどありません。

生じる可能性のある副作用としては、

  • 眼のかゆみ
  • 羞明(まぶしさ)
  • 眼の刺激感
  • 結膜充血

などが報告されていますが、いずれも頻度は低く、ほとんどがカタリンの点眼を中止すれば改善するような軽度の副作用になります。

 

5.カタリン・カタリンK点眼液の用法・用量と剤形

カタリン点眼液は次の剤型が発売されています。

カタリン点眼用(ピレノキシン)0.005% 5ml
カタリンK点眼用(ピレノキシン)0.005%  5ml

カタリン点眼液はちょっと変わったお薬で、錠剤と溶解液に分かれています。

使用する際は、使用前に自分で錠剤を溶解液に溶かしてカタリン点眼液を作らないといけません。

カタリン錠は1錠中にピレノキシンが0.75mg含まれています。

しかし錠剤を溶かして点眼液を作るのは面倒であるため、カタリンK点眼液がその後発売されました。

カタリンK点眼液はカタリン点眼液と成分は全く同じですが、カタリン錠ではなく、カタリン顆粒になっており、溶かすのが簡単になっています。

カタリン顆粒も1包中にピレノキシンが0.75mg含まれています。

カタリンKの「K」は、「顆粒(かりゅう:Karyu)」の頭文字の「K」になります。

カタリン・カタリンK点眼液の使い方は、

錠剤(顆粒)を溶解液に用時溶解し、1回1~2滴、1日3~5回点眼する。

となっています。

なおカタリン錠・カタリン顆粒を溶解液に溶解したら冷所・遮光保存し、3週間以内には使いきるように推奨されています。

 

6.カタリン・カタリンK点眼液が向いている人は?

以上から考えて、カタリン点眼液が向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。

カタリン点眼液の特徴をおさらいすると、

・効果は弱めで穏やかに効く
・白内障の進行を予防する効果を持つ
・副作用は少なく、安全性は高い
・自分で点眼液を作る手間がかかり、やや面倒

などがありました。

カタリン・カタリンKは、白内障の進行を穏やかに予防するお薬になります。劇的な効果は期待できませんが、安全性は高く穏やかに効くというメリットがあります。

ここから、程度が軽めの初期の白内障に対して、これ以上悪くならないように予防する場合に用いる点眼液として向いています。

なお白内障に対してカタリンは、治療する効果はなく、あくまでも「これ以上悪くならないようにする」お薬です。白濁を治したい場合はカタリン・カタリンKの点眼では不十分で、手術を検討する必要があります。

またカタリン・カタリンK点眼液は、使用する前に自分で点眼液を作らないといけず、これが多少手間になります。

同じ成分のお薬で異なる会社から発売されている「カリーユニ点眼液(一般名:ピレノキシン)」であれば、最初から作られた点眼液の状態で処方されるため、自分で作るのが面倒だという方は、カリーユニ点眼液を使った方がいいかもしれません。

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